震災前は2㎞に亘って整然と松の並木が並んでいたそうですが今では奇跡的に一本だけが残って陸前高田の皆さんの「なんとしても踏ん張って復興してやる!」という心意気を代弁しているかのようにそびえ立っています。
津波で大被害にあった直近くの高台にある小学校の校庭で炊き出しをさせて頂きました。校庭には多くの仮設住宅が建てられていますが、数が全然足りておらず校舎の中にもまだ多くの被災者が住んでおられます。もちろん小学校では通常の授業も行なわれており過酷な環境はまだまだ改善されておりません。一人一人の力は微力ですが出来る範囲の事を精一杯やっていくしかありません。肝心の政府はというと国会では大切な事は長い間議論されておらず私が物心ついた時から繰り返されている権力争いは政党と顔ぶれが変わるだけで何も変わっていない事が今回の内閣不信任案の一件で露呈した様な気がします。「解散総選挙」なんて無茶なカードをちらつかせるだけでも腹が立ってきますが確かにここで短気を起こしても結局、一番大変な思いをされるのは被災された方々です。「弱者に負担が集中するような社会にはしてはいけない」といつも代議士の先生方が口を揃えておっしゃっておられる事ではないのでしょうか?。 今回の炊き出しも料理人のシェフの皆様と共に行かせて頂きました。料理の準備をしている間にも仮設住宅と小学校に仮住まいされていらっしゃる方々が集まって来られたので子供達を集めて一緒にお菓子を作りました。どこに行っても子供達と一緒になってワイワイと作る菓子作り体験はとても喜んで頂けます。その場で生クリームを泡立てる事一つをとっても子供達には初めての経験であったり少なくとも皆さん震災後は「初めての生クリーム!」と喜んで頂けました。
今回は特にお誕生日の子がいたので即興でバースディケーキを作ったのですがこれがとても喜んでもらえました。みんなで歌をうたってあげたのですが蝋燭もメッセージプレートもなく、出来たケーキをそこらへんにあったダンボールとガムテープで箱を作ってプレゼントしたのですがとても嬉しそうに持って帰りました。後でお父様がお礼に見えられ家内のブログにもお礼のメイルを頂きご家族でとても喜んで頂けたようです。そのようなお話を聞いただけでもこちらも心が和みますし「本当に行って良かった。そしてまた行きたい!」と勇気づけられます。
他のシェフからも「パティシエは夢をあたえられていいな」と羨ましがられました。確かに震災後、被災地を訪ねるようになって改めてパティシエの重要な役割を再認識するようになりました。シェフの作る素晴らしい料理に人々は列を作り堪能し、満足して下さってます。素晴らしい事です。そしてその後、大人も子供も笑顔がこぼれ笑い声がこだましているのがデザートなんです。 そして被災地でお会いする各地から集まっている、自衛隊、医師団、そして様々な分野でのボランティアの皆さん。厳しい環境の中、笑顔で迎えそして送りだして下さる被災者の皆さん。料理人のみなさんとそれを支えて下さる皆さん本当にありがとうございます。最後に「非難された事もあったけど日本の難局を無事救って下さってありがとうございました。」といつか言いたいです。どうか宜しくお願い致します。政治家の皆様。 |