ありがとうございます。 | 御心配頂きありがとうございます!

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 最近、お客様の前に出るときやレギュラーを務めさせて頂いている「エルムンド」では見苦しくて大変恐縮なのですがアイパッチをさせて頂いております。

畑にて
畑にて

時折、出演するほかの番組では目薬とメークでなんとか誤魔化していたのですがやはり誤魔化しきれずに 「左目どうされたのですか?」と質問される事が多々あります。ご心配お掛けして申し訳ございません。本日は包み隠さず全てお話させて頂きます。  一昨年の春、網膜中心静脈閉塞症という病気に罹ってしまいました。簡単に言えば左目の奥の血管が詰まってしまいました。何故詰まってしまったかにつきましては解りません。それから視力が徐々に落ち出しました。昨年は三度の手術を行いました。素晴らしい先生方のご尽力も私の努力不足からか病魔に勝つ事が出来ず昨年夏頃からは光をも感じる事が出来なくなってしまいました。昔は眼底での異変ですので手術直後以外は外見はほとんど異常が解らなかったのですが最近では日によって違うのですが左目が真っ赤になるなど一見して左目の異常が判るようになってしまいました。それでも目が一時的に白くなる眼薬を使用して何とか凌いできたのですがその薬もどうやらあまり効かなくなってきてしまったようです。
 何故、今このような事を発表させて頂くのか。それは誠に勝手な理由で恐縮ですが今後の非礼をお許し頂きたいからです。Toshi Yoroizukaでは時代遅れと思われるかもしれませんが髭、長髪、髪の毛の着色(脱色)、仕事中のアクセサリーの着用、香水などを禁止しております。食に携わる人間として清潔感が大事だと考えるからです。(もちろんToshi Yoroizuka以外の方をこのような物差しで職人度を測る事はありません)
 その親方である私が今後、アイパッチやサングラスを仕事中や公式な場でも着用させて頂きたいのです。先日「その眼帯はファションですか?」と質問されました。普通の眼帯ではあまりに痛々しいので家内がアメリカから取り寄せてくれたちょっとお洒落なアイパッチを着用していたからです。家内は一昨年のアクシデントから本当に献身的に尽くしてくれました。家内の一番凄い所は決して悲観的にならず悲壮感をも無い所です。私が病室から手術室に向かう時、体は全く元気なのにシュンとして車椅子に乗せられ看護婦さんに押されてコトコトと手術室に向かう後ろ姿が妙に可笑しかったらしく笑っていました。私は初めて目にメスを入れられる緊張感で一杯だったのですが・・。
 「失明」という言葉を使いたくありません。万が一の可能性にかけて多くの眼科の先生方が私の為に頑張って下さっています。家内も懸命に頑張ってくれています。スタッフが支えてくれています。それに右目の視力は一切衰えず1.5はあります。片目になって視野が狭くなったかも知れませんがその分、心の視野は広がったような気が致します。一時はお菓子のデコレーションも細かい所が上手くいかず引退も考えましたがそれを救ってくれたのはスタッフのみんなです。私を信じて懸命に働いてくれているスタッフを置き去りにして引退なんて出来ません。
多くのToshi Yoroizukaのお客様、ご安心下さい。味覚はますます健在であります。 独眼竜パティシエは益々、より良き菓子作りに向かって邁進したします!

独眼竜パティシエ
独眼竜パティシエ