昨年の春、一夜城ヨロイヅカファームの畑に赤色の花が咲くというクローバーの種を蒔きました。 「初夏には一面が真っ赤なクローバーの畑になるぞ!」 そんな言葉に期待を込めて待っていたのですが、昨年は全く咲きませんでした。 春先の暴風かもしくは豪雨で種が流されてしまったのだろうと忘れかけていたのですが、なんと今年二年越しにクローバーがすくすく育ち一面の花畑となりました。昨年は寂しそうだったミツバチも今年は大忙しで飛び回っております。
農家の方に、なぜ種を蒔いた昨年は全く咲かず、今年になって咲いたのか聞いてみてもはっきりとした理由はわかりません。自然の摂理とはそういうものなのでしょう。 今は少しクローバーに元気が無くなってきたと思っていましたら、代わりにマリーゴールドやヒメジオンが満開となり、訪ねてきて下さるお客様の心を和ませてくれています。
木々の生命力がもりもりと活動しはじめるこの時期、畑はあっというまに草で覆われてしまいます。刈ったと思っても三、四日経つともう雑草は逞しく甦っています。 私も自然とこの季節は訪れる度に草刈に精を出す事となります。草刈は楽しい仕事なのですが、心痛むのが雑草の中に紛れて咲いている美しい花々です。無意味なのかもしれませんが、遂々その花達を残して刈っていると何倍もの時間を費やしてしまうのですが、無造作に一緒に刈ってしまう事は出来ません。 とはいえ花をつけていないだけで、無造作に私に刈り取られている雑草も一本一本がしっかりと生きていて、そして一般に知られていないだけで、きちんと名前がついています。無駄なものなどないのです。「そんな事を考えだしたらきりがないな」などと思いつつも花を避けながら、苦心して草刈をする時間も今の私にとってはかけがえの無い時間です。
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