ありがとうございます。 | 高知の皆様ありがとうございます

   
 
高知からは毎年、小夏やトマトなどたくさんのフルーツを取り寄せています。そんなフルーツ王国の高知へ行って参りました。
大好きな井沢元彦氏(作家)と池田貞夫氏(日経新聞編集委員)
大好きな井沢元彦氏(作家)と
池田貞夫氏(日経新聞編集委員)
今回の高知行きの目的はエンジン01文化戦略会議in高知であります。作家や大学教授、音楽家、画家等々、様々な分野の最前線で活躍されていらっしゃる文化人の方々の集まりであります。全てボランティアで行っており、普段は税制や福祉、教育など多種にわたり話合いの場を設け世間に問うている団体であります。私は普段はこのような委員会にはほとんど出席できずにいるのですが年に一度のオープンカレッジには昨年の名古屋大会から参加させて頂いております。オープンカレッジとはエンジン01の大きなテーマの一つでもあります地域活性の意味合いも兼ねた年に一度の文化人による大掛かりなお祭りのようなものです。3日間にわたり約50ものセミナーが開かれ、どのセミナーも入場料500円で誰でも受講する事が出来ます。田原総一郎さんや和田秀樹さんの「何故、いま竜馬は必要か」や林真理子さん千住博さんの「1001年目の源氏物語」など真面目なものから、勝間和代さん、山本寛斎さん、布袋寅泰さんらの「私の人生自慢」林真理子さん三枝成彰さんの「私の赤っ恥自慢」などコミカルなものまで色々であります。

 今年は夜学(地元の方との食事をしながらの交流会です)も含めて三コマ受け持たせて頂きました。一コマ目は料理評論家の山本益博さん、茶道家の佃一可さん、建築家の瀬戸川雅義さんと四名での「これが美食だ!」。いやいやこれは私達が決めたテーマではありません。事務局が決めたテーマに添ってやらせて頂きました。もちろん自分なりの食に関するポリシーはありますが「美食」と言うのはどうも抵抗はありましたが話している内に盛り上がりそんな事も吹き飛んでしまいました。益博さんがおっしゃられた言葉に「'美味しい物を食べる"という事は大切にするが'物を美味しく食べる"という事はむしろ疎かにされているのではないか」という言葉には感銘を受けました。昔は貧しくとも「物を美味しく食べる」という努力を怠らなかった。むしろ貧しかったからこそ食べると言う行為を大切にしたのではないでしょうか。それを引き継ぎ佃さんの御言葉「一味と言う言葉。強盗団などを思い浮かべるかもしれませんがそうではない。元々、人は同じ物(味の物)を皆で分かち合い食べる事で仲間意識を育んできた。お茶の精神もそこから来ております。」これらの言葉には思わず唸らせられました。ヨーロッパでのクリスマスは大きなケーキを皆で切り分けて食べます。やはり一つの物を皆で分かちあって食べる事に意義があるのです(誕生日ケーキなども同じです)。私達も子供の頃はそうでした。サンタさんやチョコの家の載っている部分を時には喧嘩をしたりしながらも取り合ったものです。ところが最近の風潮は大きなケーキは売れません。「4人で食べるなら大きなホールのケーキを一つ買うよりも小さいケーキを4個買った方が色々な味の物を食べれるし、切り分ける手間もかからないし・・」という発想です。仲間意識を育む一味より、個々を大切にする多味になっています。普段ならこれもいいでしょう。しかしせめてクリスマスと誕生日くらいは一味になって欲しいと願っています。

ミュージカルを共にしたロッド・マイヤール氏(NHKディレクター)
ミュージカルを共にしたロッド・マイヤール氏(NHKディレクター)
2コマ目ではギタリストの布袋寅泰さん、医師の亀井眞樹さん、プロデュサーの高橋康夫さんとご一緒させて頂き、夜学では俳優の辰巳琢朗さん、華道家の池坊美香さん、フレンチの成澤由浩さんとご一緒させて頂きました。ご一緒させて頂いた皆様にはとても助けて頂き、学ぶ点が多く、また明日へのパワーもたくさん頂戴致しました。ありがとうございました。そして何よりも今回お会いした高知の皆様ありがとうございました。益々、菓子道に励み、より良きものを提供して皆様に喜んで頂けるように頑張ります!
追伸、最終日に打ち上げでミュージカルに出演させて頂きました。端役ではありましたが貴重な経験となりました。これにつきましては又、機会がありましたらご報告します。高知の皆様、共演させて頂いた皆様、秋元康様本当にありがとうございました。