「フランス版の卵酒」とも表現できるソースで、用いる酒は、辛口の白ワインをベースにマルサラ酒やポルト酒などが、また風味づけにはコニャック、キルシュ、ラム酒などさまざまなものが考えられる。ここでは、マデラ酒(ポルトガル領マデラ島産の酒精強化ワイン)とブランデーを用い、レモンの果汁と皮(すりおろしたもの)を加えて味を締めている。そのままかけてソースにするほか、グラタン仕立てにしてもよい。
冷製にする場合は、温かいソースにゼラチンを溶かして冷やし、生クリームを加えて混ぜ合わせる。
配合:卵黄 100g/ 砂糖 100g/ マデラ酒 100cc/ 白ワイン 200cc/ レモン果汁 1個分/ レモンの皮(すりおろし) 1個分/ ブランデー 少々
*冷製の場合は、ゼラチン約4gと生クリーム100ccを加える。
1:ボールに卵黄を入れ、砂糖を一度に加える。これを泡立て器でよくすり合わせる。
2:1にマデラ酒を加えて、泡立て器でよく混ぜ合わせる。
3:さらに白ワインを加えて、これも泡立て器でよく混ぜ合わせる。
4:レモンの果汁と皮(すりおろしたもの)を、3に加えて泡立て器で合わせる。
5:最後に、香りづけ用のブランデーをふり入れて、軽く混ぜ合わせる。
6:5を裏漉しする。ここで、卵黄の一部とレモンの皮などが漉される。
7:6のボールを湯せんにして、泡立て器でかき混ぜる。熱をつけることで、次第にソースにとろみがついてくる。
8:ボール内が90℃程度になるまで湯せんの火を強めて(よく熱をつけないと、卵黄とワインが分離する)、ホイップを続ける。表面が細かく泡立ち、全体が持ち上がってきたら、火から下ろす。
9:火から下ろしてしばらくおくと、カサが少し減る。これで出来上がり。サバイヨンはふわっとしているのが身上なので、細かい泡が残っている状態で用いたほうがよい。
冷製のソース・サバイヨンを作る
1:煮上げたサバイヨンソースに、水で戻したゼラチンを加えて、泡立て器で混ぜ合わせる。
2:1のゼラチンが溶けたら、ボールの底を氷水に当てて、四分〜五分立てに泡立てた生クリームを加える。
3:生クリームがダマにならないよう、泡立て器でよく混ぜ合わせてから、冷蔵庫に入れて冷やす