美しく、キラキラした夢があるデザート。もうひと工夫の気持ちを大切にして、お菓子を身近なものにしてください。

ソース・アングレーズ - SAUCE ANGLAISES

クレーム・パティシエールもそうだが、この独特の風味は卵黄の加熱が不完全なことから生まれる。そのため鮮度が落ちやすいので、作りおきは避けたい。ポイントはやはり煮上げ方にある。温度が高いと卵黄が固まるので火加減に注意し、たえず木べらでかき混ぜながら火を通す。

温製・冷製で用いることができ、ココアやチョコレート、場合によってはリキュールなどを加えることもある(リキュールはあら熱をとってから加えること)。また、プラリネペーストやクレーム・シャンティイと合わせて冷やすと、ムースやババロワができる。

配合:牛乳 500cc/ バニラビーンズ 1/2本/ 砂糖 125g/ 卵黄 5個/ コーンスターチ 5g

1:鍋に牛乳を沸かし、バニラビーンズを加えて、牛乳にバニラの香りをつける。

2:1に2分の1量の砂糖を加えて、牛乳に膜が張らないよう沸騰直前まで温めて、火を止める。

3:ボールに卵黄と残りの砂糖を入れて、泡立て器でよくすり合わせる。

4:3にコーンスターチを加えて、混ぜ合わせる。コーンスターチを加えることで、ソースにとろみがつく。

5:2の温かい牛乳を少しずつ4に加えていく。片手に泡立て器を持ち、ボールの中を混ぜながら牛乳を加えるとよい。

6:5を鍋に移して、火にかける。弱めの中火にして、沸騰するかしないかという火加減を保つ。木べらでたえず鍋底を混ぜながら、火を通すようにすること。

7:6の作業を続けていると、次第にとろみがついてくる。表面の泡は徐々になくなってくる。泡が残っても、あとで裏漉しするので、気にしなくてよい。

8:卵黄に火が通り、ソースが木べらにまつわりつく程度になったら、鍋を火から下ろす。チョコレートを加える場合はこの段階で、湯せんで溶かしたものを合わせる。

9:8をなめらかなソースにするため、一度裏漉しする(冷製で用いる場合は、写真のように氷水に当てたボールに)。とろみが強いときは、へらなどでしごくとよい。

10:出来上がり。リキュールを加える場合は、あら熱をとってから混ぜ合わせる。