美しく、キラキラした夢があるデザート。もうひと工夫の気持ちを大切にして、お菓子を身近なものにしてください。

クレーム・パティシエール - CREME PATISSIERE

なめらかな舌触りを作りだすには、煮上げ方がポイントとなる。弱火で長時間煮ると糊の様な粘りけが生じ、逆に強火で短時間で仕上げると粉っぽさが残ってしまう。
やや強めの中火で、ブツブツと沸騰するまで木べらでかき混ぜながら煮上げていくようにする。

冷めると表面に膜が張ってくるのを防ぐために、バターを加えて仕上げる。ここでは消毒をした冷たい大理石に広げて行ったが、大量に作るときは、分量に合わせた器具を使用する。フィリングにする場合は、クレーム・シャンティイと合わせて用いると、軽い口当たりになる。

配合: 牛乳 500cc/ バニラビーンズ 1/2本/ 砂糖 250g/ 卵黄 5個/ 薄力粉 30g/ コーンスターチ 30g/ バター 20g

1:鍋に牛乳とバニラビーンズを入れて火にかける。温まったら2分の1量の砂糖を加えて、沸騰したら火を止める。

2:ボールに卵黄と残りの砂糖を入れて、泡立て器でよくすりあわせる。

3:薄力粉とコーンスターチを一緒にふるい、2に加える。薄力粉とコーンスターチの配合比は、用途によって調整する(柔らかく仕上げたい場合はコーンスターチの割合を多くするとよい)。

4:泡立て器を使って、3の卵黄と粉類をよく混ぜ合わせる。

5:1の温かい牛乳を少しずつ4に加えていく。片手に泡立て器を持ち、ボールの中を混ぜながら牛乳を加えるとよい。

6:温かい牛乳が加わったことで卵に熱が入り、全体にもったりとしてくる。

7:なめらかなクリームにするため、一度裏漉しする。とろみが強いときは写真のように、上からへらなどでしごくとよい。

8:7を鍋に移し、中火にかけて木べらでかき混ぜる。このときは、まだ全体に柔らかい。

9:8を続けていると、全体にクリームが締まってくる。このとき、弱火で長時間練っていると、粘りが出るので注意する。

10:クリームが締まってきたら、清潔な大理石の台(台は消毒液をスプレーしておく)の上に取り出し、広げる。

11:さいの目に切ったバターを加え、木べらで手早く混ぜてバターを溶かしたあと、あら熱をとる。最後にバターを加えるのは、クリームの表面に膜が張るのを防ぐため。

12:出来上がり。保存は冷蔵庫で行うが、あまり日持ちはしない。できるだけ、その日のうちに使い切ること。