牛乳と卵黄と粉を主原料にしたカスタードクリームのことだが、フランスでは「菓子職人のクリーム」と呼ばれるとおり、デセールの最も基本的なクリームである。
いわゆるバタークリームは、バターに何を加えるのかによってさまざまな作り方がある。ここでは、イタリアンメレンゲとジェノワーズを使ったものを紹介する。
生クリームに砂糖を加えて泡立てたものは、そのままソースとして用いるほか、ムースのアパレイユやデコレーションに使ったりと、もっとも活躍するクリームのひとつ。
卵黄を80℃のシロップとともに泡立て、ふんわりとした口当たりにする。ムース作りには欠かせないアパレイユである。作るときは新鮮な卵黄を用いること。
卵白と砂糖をしっかり泡立てて作るスイスメレンゲ。フランスでは、泡立てるときに湯せんをかけて熱を加える方法をいう。
あとから火を通す菓子に用いることが多く、いろいろな形に絞って焼き、冷菓に添えたりする。
卵白に熱いシロップを加えて泡立てるイタリアンメレンゲ。卵白にしっかり火が通るので生食できる。仕上がりはツヤがよく、コシも強いのが特徴。用途は広く、冷菓や氷菓、クリーム類に使われる。
甘さと苦さを併せもつのが身上だが、ソース・アングレーズなどと組み合わせると、その濃厚な色合いが視覚的にもアシェットをほどよく引き締めてくれる。
フレッシュフルーツや各種冷凍フルーツを使って作る色鮮やかなソース。それぞれのフルーツに合ったリキュール類を入れて香りよく仕上げる。
泡立てた卵黄と砂糖に白ワインやシャンパンで風味をつけたイタリア由来のソース。温製と冷製があるが、温製のふわっと泡立ったものを用いるのが本来の使い方である。
卵黄をたくさん使って作る非常にレジェールなイギリス風ソース。バニラの香りをきかせ、ここではとろみづけにコーンスターチを少量用いた。