美しく、キラキラした夢があるデザート。もうひと工夫の気持ちを大切にして、お菓子を身近なものにしてください。

ムラング・シュイス - MERINGUE SUISSE

卵白をかき立てると白い泡状になる。これは卵白に気泡性があるからで、卵白中のタンパク質が空気と接する部分に薄い膜を作り、空気を抱き込むからである。この気泡は菓子作りの過程でさまざまに利用され、スポンジ生地のふかふかとしたふくらみも、ムースのしっとりとなめらかな舌ざわりも、メレンゲの存在なしには考えられない。

メレンゲの出来を左右するのは卵白の鮮度と攪拌時の温度である。卵は新鮮なほど泡立ちにくいが、一度できた泡は非常に安定しているので、なるべく新しいものを使いたい。温度は人肌位にすると泡立ちがよくなる。また、砂糖にも泡の安定性を高める働きがある。ここではミキサーを使うので最初から加えたが、途中から加えた方が泡立ちはよい。

配合:卵白 6個分/ 砂糖 380g *砂糖の量は、卵白の同量から2倍量、用途によって加減する。

1:ボールに卵白を入れ、砂糖を一度に加える。ボールに油分や水分が残っていると泡立ちが悪いので、ボールはきれいなものを用いるようにする。

2:1を泡立て器で泡立てる。最初は激しく小刻みに泡立て器を回転させ、卵白と砂糖を混ぜ合わせる感じで攪拌する。

3:卵白と砂糖がしっかり合わさったら、湯せんにして泡立てる(ボール内の温度を40℃程度に)。このあと、同様に温めておいたミキサーボールに移し入れて、中速で泡立てる。

4:中速ミキサーに20分間程かけると、角が立った状態に仕上がる。デコレをほどこして直接バーナーで焦げ目をつけたり、天パンに絞ってプティ・フール・セックなどに仕立てる。