タヒチの皆様 ありがとうございます!
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タヒチの皆様
ありがとうございます!
先日、タヒチ観光局のお招きでタヒチに行って参りました。日本ではタヒチと通称呼んでいますが、それは島の名前で正式名称はフレンチ・ポリネシアン。国名ではフランスであります。一番大きなタヒチ島をはじめボラボラ島、モーリア島など100以上の島からなり真っ青な海、ラグーンや水上バンガローなど観光地として有名ですが、私達パティシエにとっては何と言っても世界最高級のバニラの産地として有名です。タヒチ産バニラは数ある製菓材料の中で最も高価なものと言って良いでしょう。タヒチバニラは、有名ですが世界的なシェアでは何と2%弱です。
 
今回の私旅の目的はもちろんこのバニラ。タヒチ産バニラの80%の生産量を誇っているのが、別名バニラ・アイランドとも呼ばれているタハア島です。
タヒチ島やボラボラ島のようなメジャーな観光地ではありませんが、海の青さと自然の美しさはひけをとりません。
 
船で港に着くと観光庁が手配して下さったトラックが一台。タヒチでは何処に行っても音楽と踊りの歓迎を受けましたが、さすがにこの島ではダンサーはいませんでしたが、ご機嫌なお兄さんがバニラ畑までの道中ずっと陽気に歌い続けて気分を盛り上げて下さいました。

車で奥地へ

さて本題のバニラ。私も茂っているバニラを初めて目にしました。パティシエでも生のバニラを見たことのある人は、ほとんどいないのではないでしょうか?。バニラ園に近づくにつれて既にバニラの香りで一杯であります(実っている際には香りはしません。直ぐ隣で加工しているので香っていました)。

やっと巡り合えたバニラ

バニラはラン科の蔦性植物でこの畑ではアカシアの木に絡みつかせて育てていました。
タヒチでは、同じ木からは2年に1度収穫します。花が咲き終わった後にその根元の部分が緑色に伸びてゆき、それが黄色に変色した時を見計らって収穫致します。収穫したバニラは、3時間天日に干して、その後コットンの布に包んで木箱の中でサウナのように蒸らします。なんとこれを40日間続けます。

天日干し

この作業に中で真っ黒で独特の香りが醸し出されていきます。その後毎日1回揉み込み、それを10日間続けその後3日間陰干しして長さや形を選別します。この揉み込みもタヒチバニラの肉厚で、芳醇な香りを醸し出している理由の一つであります。

揉み込み

世界最高級だけあってさすがに手間暇かけております。こんな立派なバニラを初めて見ました。香りも独特なフローラルで、フルーティな香りで大きさも太い。ただ太いだけではなくむっちりとしていて、カットしてみるとビーンズの量も圧倒的に多い

むっちりバニラ

のバニラ。2013年ニューイヤーデザートライヴでデビューさせますので皆様ご期待下さいませ!自然の恵み、芳醇なバニラを、そしてバニラを使った様々なデザートや料理を披露してして下さったタヒチの皆様ありがとうございます。
 
皆様のバニラに対する熱き想いは私が日本の皆様にきちんと伝えます。

交渉成立

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