2013年新年 ありがとうございます!
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2013年新年
ありがとうございます!
2013年初日の出は一夜城の農園から多くのお客様と共に迎える事が出来ました。
薄く雲が出ていたのですが雲の合間から幻想的で素晴らしいご来光を拝む事ができました。
昨年もたくさんの方がいらして下さったのですが身の引き締まる寒さの中、今年はその3倍位の方が来て下さり大いに盛り上がりました。
 
お客様が来て下さるのが一番嬉しいのですが、それと同様に嬉しいのがスタッフが元旦早々1時くらいには出勤してくれアンパンや焼き菓子やコーヒーを用意してくれ、皆で迎えるご来光を楽しみながら盛り上げてくれた事です。私も4時半には東京を家内と共に出発してホットワインを作って皆さんに喜んで頂きました。
 
正月2日からは5回目となった新年恒例のデザートライヴ。年々人気が上がってきて今年は受付と同時の電話が鳴り響き、販売15分で全席完売と言う嬉しい悲鳴となりました。このデザートライヴは昨年1年間の私の集大成ともいえる発表の場となってきました。昨年巡り合った素晴らしい素材、そして素晴らしい人々との出会いの結晶であります。
 
オープニングは例年と違い、まずはお土産のバターケーキの制作から入りました。このバターケーキは私が今考えられる最高そして究極のバターケーキであります。

浜中町搾乳風景

昨年訪れた北海道浜中町の原乳から特別に地元の方に作って頂いた、限りなく原乳に近いフレッシュな生クリームを使いました。このクリームを攪拌し続けてバター作りから始め、目の前で出来上がったばかりのバターに砂糖、卵、小麦粉と加えていきその場で焼き上げました。
 
皆さん出来立てのバターを食べた事がありますか?。私は昨年、日本の最東端に近い浜中町で生まれて初めて食べました。その時、最高に美味しいこの出来立てのバターが固まる前に一気にバターケーキまで作り上げたらどんなに美味しい焼き菓子が出来上がるのだろうか?という素朴な夢から様々な方の協力を経て今回実現致しました。
 
このデザートライヴでのみで作られたバターケーキ、今もって参加されたお客様から称賛のお言葉を多数頂きます。
 
その他には長野の皆様との出会いからはごぼうときのこのケークサレ、そして三重県の皆様との出会いからは栗甘酒や森のアイスクリームともいわれるアテモヤ。

三重県産アテモヤ

メインの「パティシエの作る料理」にはバター作りの際に出るバターミルクを使って煮込んだ鶏肉と季節のお野菜をソテーして、それらをたっぷりのタヒチ産ヴァニラで絡めた「野菜と鶏肉のパイ タヒチ風TOSHI流アレンジ」。そしてメインのデザートには長野県の入江農園でのみ作られている幻の洋梨「ラヴィアンローゼ」をふんだんに使った「ラヴィアンローゼとタヒチヴァニラのスフレ」。

幻の洋梨ラヴィアンローゼ

最後は恒例のガレット・デ・ロア。家内曰く5回目にして「最高のデザートライヴ」と言ってもらえる出来栄えでございました。
 
これも一重に私を支えてくれているスタッフとファミリー。そして各地にいらっしゃる様々な農家や自治体や私を、そしてYOROIZUKAを応援して下さる皆様。最後にご来店頂き私達の命の結晶である菓子をお買い求め頂けるお客様のお蔭でございます。

デザートライヴ恒例フランベ

ショコラといえば今年の秋にエクアドルにToshi YoroizukaCacao Farmを開設すべく今頑張っています。現在エクアドルでは年々カカオの質が低下しています。エクアドルに限らず品質が低下しているといわれる地方は少なくありません。原因の一つはカカオの木の老朽化です。カカオの木の寿命は60年から80年と言われています。現地ではカカオの木に実がなっているのを収穫するだけです。その木の寿命がつき収穫出来なくなると新しい木を探すといった有様です。私達日本人の発想からは考えられない話ですが「苗木を植え、育てて収穫」するという発想も技術も無いというのです。そこで9月にエクアドルに行き苗木を植樹して、その後現地の方に「育てる技術」をカオカ社の方に指導して頂こうというプロジェクトを進めています。このプロジェクトにはエクアドルが最適で、もし上手くいけば他の地域ででも行える可能性が出てきます。現在の段階ではこれ以上発表は出来ませんが進展があり次第、報告したいと思います。

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